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2018年10月16日

【空手道部】第73回国民体育大会(福井しあわせ元気国体2018)

日時:2018年10月6日~8日
場所:敦賀市総合運動公園体育館

【試合結果】

成年女子形:大野ひかる(平成27年卒)優勝

福井国体 空手道競技会 観戦記

S62年卒 石田雅俊

先日10月9日に閉幕した福井しあわせ元気国体2018において、空手道競技会が敦賀市総合運動公園体育館にて行われ、今回の国体には我が同志社勢現役生8名OB/OG4名の計12名が各道府県の代表として参加しました。福井在住のOBとして、6日の個人組手及び7日の個人型の試合を観戦・応援してきましたので、以下に報告いたします。
(文中の選手諸君は敬称略にて失礼します)

<6日:成年男女組手>
会場に行くと、観客と選手の場所は明確に分けられ、彼らに声を掛けに行くこともできず、せめて誰か見つけてくれるかもと期待し、上着に空手道部のエンブレムを装着して観客席に収まりました。会場はほぼ満員でしたが、そんな中でも中量級出場の上野(福岡・文化情報3)と翌日の型に出場の中園(福岡・H27卒)がエンブレムを見つけて観客席に訪ねてきてくれました。

試合は10時半から女子組手が開始。同志社勢トップはAコートに尾立(大阪・商2)の登場。広島代表に2-0で勝利。息継ぐ間もなくDコートでは飯嶌(群馬・現代女子1)の1回戦。残念ながら熊本代表に0-5で敗退。2回戦、尾立は1回戦に続き中段突きが冴え、愛知代表に4-1で危なげなく勝利。先般の世界学生選手権を取った勢いが見られました。Bコートでは現役女子主将の住友(北海道・スポ健4)が同時間帯で2回戦から登場。尾立のAコートとの兼ね合いで私の立ち位置がよくなく、何とか両方の試合の行方を追い、住友が栃木代表の帝京大・小林に2-0で勝利したのを見届けました。

女子3回戦の前に、男子組手1回戦が行われました。全階級を通し、同志社勢男子組手で出場は中量級の上野のみ。かねてより空手道部HPでは「覚醒??」との前評判もあり期待を込めてのCコート。開始直後に先取し、よい立ち上がりでしたが、相打ち2本の後、相手に有効打を許した終盤、中段突きを放つも数センチ及ばず。そのまま時間切れ3-4で惜敗。あの中段がと悔やまれるものの、姿勢はよく終始攻めており、今後に期待。

女子3回戦は、午前中に続きAコートの尾立とBコートの住友が全く同じタイミングで試合を行うことが決まっていたので、あちこち動かず、少し遠いものの両方を睨める向う正面に席を移し観戦。尾立は全日本強化選手の茨木代表染谷に大苦戦、うまく駆け引きされ、得意の蹴りも届かず1-6で敗退。やや力負けか・・。住友は京都代表・京産大中江に1-2の惜敗を喫しました。間合いの取り方が難しかったのか、今一歩攻め手に欠けた印象。

ここで6日の同志社勢は終了。明日の型に期待を込めつつ体育館を後にしました。

<7日:成年男女型>
昨今の同志社は型に滅法強く、この大会には現役4名、OB/OG4名の計8名が参加。女子に至っては全選手22名中5名が同志社勢と頼もしい限り。
1回戦はAコート年代(愛知・H20)、Bコート宜保(宮崎・スポ健2)、Cコート西山(大分・H30)が一斉に試合開始。年代と西山は、それぞれが全日本強化選手の菊池、本との対戦で、厳しい戦いとなり、年代、西山ともに2-3での惜敗。しかし両名とも強化選手相手に2本の奪取は見事。特に西山のセイパイは綺麗な四股を決め、贔屓目もあるが勝ってもおかしくなかったし、事実その後の本は、決勝こそ4-1でしたが、西山以降は5-0で勝ち進んでおり、私はあの1回戦が事実上の決勝であったと見ています。

その他の1回戦は、宜保、清水さつき(埼玉・社会2)が両名とも2-3と健闘するも敗退、中園は、これも全日本強化選手の岐阜・新馬場に0-5で敗退。組み合わせの不運もあるとはいえ、1回戦終了時点で5名が消えようとは予想外の展開でした。

残る大野(大分・H27)、南本(広島・商4)、清水那月(群馬・スポ健3)は2回戦からの登場。南本は北海道代表の岩本に0-5で敗退。岩本は強化選手であり、その後決勝に進みました。清水那月、大野はともに5-0で危なげなく3回戦に進出。両名とも世界の冠を取った経験があり、この辺では心配なし。しかし4回戦、清水那月は岩本にまさかの0-5で準決勝に進めず。5本の旗の差は本当にあるのか・・・
残された唯一の同志社勢の大野、ここまで当然の5-0完勝で駒を進め、準決勝の相手は福井代表・中川選手。どうしても国体は地元有利になりがちであり、他の競技では福井出身の私としては応援する所ですが、この場ではそんな風潮を許さじと大野を応援。大野は優雅に緩急をつけたパープーレンを打ち、心配をよそに5-0の圧勝。

実は午前中のうち、同志社エンブレムを見つけた大野のご両親が挨拶に来て下さり、優勝にかける強い思いを感じていたのですが、地元代表に勝ったことで、大きく前進したと思われたことでしょう。その決勝は、南本と清水那月、佛大の梅影を破った岩本で、型はパープーレン。対する大野は、力強く完璧なスーパーリンペーで迎え撃ち、固唾をのむ観客緊張の中、旗は僅差の3-2!ここまでの同志社勢の戦いを閉めくくる見事な勝利でした。

優勝を決め、花道を退場する大野を見ながらお母さんは「大学に入ってから、国体には縁がなくて・・ようやく」とおっしゃり、涙。それを試合場から仰ぎ見た大野も涙。私からご両親に、「次は東京オリンピックですね、我々応援しています」と、ついOB風を吹かせてしまい反省至極。

その後8日には都道府県の団体戦があり、福井県が優勝、尾立がメンバーに入っていた大阪が3位という結果でしたが、私は会場には行かず、地元テレビ局の録画で見た次第でした。

同志社大学体育会空手道部空洛会
S62年卒 石田雅俊

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